のどかなる~Tierra Santa

フラメンコギタリストいわねさとしが願う、世界中の人々の平穏な日々

第326回 光秀と歴史26 おわりに…

継がれゆくとき

憲三郎氏の書いた本「光秀の末裔たち」の中に、光秀の子孫と伝わる女性歌手の歌う歌詞が載っていました。

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「継がれゆくとき」

ここに「とき」と入るところで、あたし感動しちゃいました…。

400年以上も継がれてきた命…土岐氏であることが、そんなにも長く伝わってきているのは、光秀の子孫たちが苦難に満ちた歴史を歩んできたからに他ならないからでしょう。

ついつい、自分のことを考えちゃいました。
あたしの人生は、みんなに継いでいくことができるんだろうか…

最愛のともちゃんとは、離れてしまって会えません。パパの気持ちや考え方を伝えていくのは無理があります。遺伝子の影響でパパと似た性格に成長して、パパに共感してくれる日がやって来たらとても嬉しいな…(^^)/

フラメンコでは…少しでも多くの人に、あたしが得たものを継いでいきたいです。特に、日本人が背負っているリズム上のハンデを克服すること…これに関しては、業界の先人がほとんどいないので、それを残してからさっくりと死にたい(笑)。

しっかりと、自分の命を継いでいきたいです。

 

明智ガラシャさん

あ、そうそう!
買っちゃいました(笑)あたし、こういう人なんですよ。

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名前がステキですよ!明智ガラシャさん…この名前にも感動しちゃった。光秀の娘・玉のキリスト教名ですね。ほら、不幸にも自殺してしまった女の人。辞世の句を紹介したでしょう?

「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

多分、本家ガラシャさんも、草葉の陰で泣いて喜んでると思います(^^)

 

光秀の本当の姿

さて、超長編「光秀と歴史」の最後に…大切な言葉を残しておきます。

本能寺の変の直前、光秀は、土岐氏の再興と日本の平和を願っていました。戦乱の世が早く過ぎ去り、人々が平和に暮らす世の中が来てほしいと。

愛宕百韻の挙句(100句)を書いてませんでしたね。初句と挙句を並べてみましょう。

初句:時は今 雨が下なる 五月哉
挙句:国々は猶(なお) のどかなる時

挙句を、年幼い息子・十五郎光慶(みつよし)に詠ませています。

土岐氏である光秀は、信長の政策変更によって土岐氏が滅亡する可能性が高くなることを感じ、平和と程遠い世の中になるくらいならば、信長を打倒して、次の年代に平和を続けていきたい…そういう祈願を込めていました。

これが、世間で言われている、逆臣・明智光秀の本当の姿であると、あたしは信じます。

あたしには経験のないことですが…歌を詠む時間とは、とても神聖なものだろうと想像できます。あたしが曲を作る時には、同じように研ぎ澄まされた感覚が必要になるからです。

自分が大切にしている歌を詠むとき、自分が大切にしている曲を作る時に、偽りの心でそれを行う人はいません。だから、光秀の本当の気持ちが克明に詠み込まれていると信じられるのです。

歴史に「もし…?」は無いけれど、もし、秀吉ではなく光秀が天下を取っていたら…随分違う現在になっていたのではないか…と、あたしは思います。

秀吉の亡霊に踊らされる不幸な人は減ったろうし、朝鮮は韓国と北朝鮮に分かれなかったかもしれないし、日本国は中国とも仲良くできていたかもしれない…と、そう思います。

時間は元に戻せないですから、今から何ができるかわかりません。平凡な一市民としては、争いの少ない世界の平和を祈るばかりです。

 

おわりに…

最後になりましたが、このような記事を書くことができたのは、何よりも明智光秀という謎多き人物が起こした本能寺の変のおかげだと思っています。

歴史の真実を考える際に、参考にしてはならない悪書・明智軍記の存在にも感謝です。この本がなければ、本能寺の変の謎を解明しようという歴史学者たちも現れなかったでしょう。

いろんな説を提唱してきた歴史学者たち、史実と離れた歴史文学を創り出した歴史小説家たちにも感謝です。彼らがいなければ、あたしは歴史に興味を持てなかったし、真実への探求心をかき立てられることもなかったでしょう。

そしてなにより、あたしに歴史から学ぶ機会を下さった、明智憲三郎先生…ただひたすら感謝です!特に、このブログを先生のブログで紹介していただいた時には非常に驚き、後日用に書いていた記事を、少しでもマシなものにしようと書き直したり、当初予定していなかった話を追加したりしました。

全26回の中で、随分と方向性が変わってしまったかもしれません。予想できないアクシデントもありました。やはり不慣れな素人が気軽に手を出すべきじゃないかもしれませんねぇ…。フラメンコショーの本番の方が緊張しません(笑)。

 

あたしは今年、信長の享年と同じ49歳になります。光秀の享年と同じ67歳になるくらいまでは、自分の人生の成果を残せるように、がんばっていこうと思います。

みなさま、今後ともどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m
明日からは普段通りのブログに戻ります(^^)/